Home > ほこちゃん通信 > 特集 >

ほこちゃん通信 - 特集

子どもの元気は健康から「人ごとにしたくないアレルギーの話」

食物アレルギーの子どもは10人に1人とも言われ、子育て中のお母さんの大きな悩み。

「アレルギーの子の子育てはたいへん」「今は症状が出ていないけど大丈夫かしら?」と思っている方もいるのではないでしょうか。

豊明市のアレルギー専門医院「かんど こどものアレルギークリニック」の院長 漢人直之(かんどなおゆき)さんに、子どもの食物アレルギーについてお話をうかがいました。

かんど こどものアレルギークリニック 漢人 直之さん

アレルギーってどうして起こるのですか?

かんど先生免疫機能の過剰な反応

免疫機能が、アレルゲンに対して過剰に反応して体にさまざまな影響が出てしまう症状がアレルギー。その中でも食物アレルギーは、体にとって栄養となる食物を敵だと思って反応します。

乳児期に診断される食物アレルギーのうち、3大アレルゲンといわれる「卵」「乳」「小麦」に対するアレルギーが約80%を占めます。

食物アレルギーのお子さんはどれくらいの割合でいるのでしょうか?

かんど先生乳幼児期のお子さんの5~10%、学童期以降のお子さんの3~4%

成長に従ってアレルギー症状を起こさなくなるお子さんも多い一方、重篤な症状を起こす恐れがあるため、日々のくらしに細心の注意が必要な方もいらっしゃいます。

アレルギーの発症から改善までの例

食物アレルギーの学童期以降のお子さんの割合多くのお子さんは成長とともに改善していきますが、グラフの割合を見ると、だいたい1つの小学校に1~2人くらいは症状の重いお子さんがいらっしゃることになります。

現在では、給食などでもさまざまな配慮がされるようになってきましたが、保育園・幼稚園や学校と家族の密な話し合いや、重い食物アレルギーのお子さんへの周りの配慮は大切ですね。

重い食物アレルギーのお子さんの場合、誤ってアレルゲンを摂取してしまうと、全身に赤い発疹が出たり、息が苦しくなったり、ぐったりしてしまったりといった症状が出る「アナフィラキシー」を起こすこともあるため注意が必要です。

食物アレルギーにはどんな治療法があるのですか?

かんど先生医療スタッフのもとで正確に診断

食物アレルギーにおける管理の原則は「正確な診断に基づく必要最小限の食物除去」です。アレルゲンを除去して事故が起こらないようにしなくてはいけませんし、そうかといって怖がって何でも除去すればよいわけではありません。

大切なのはどの食物を除去すればよいのか、除去する場合は完全除去が必要か、少しずつであればアレルゲン食物でも食べることができるのかどうかをしっかり見極めること。

そのためには知識や経験のある医療スタッフのもとで正確に診断することが重要です。

新しい治療法

最近では、医療機関で食べられるかどうかのテスト(経口負荷試験)を行ったうえで、アレルゲンであっても可能な範囲で食べていく取り組みも行われています。

体にとっては大切な栄養ですから、少しずつ食べることで体が慣れてきて、だんだん食べられる量が増えてきます。

「食べてはいけないもの」を少しでも減らし、みんなと一緒の食事ができる時間を楽しむことが、食物アレルギーのお子さんの生活を豊かにするのではないでしょうか。

※自己判断でアレルゲンを食べ させることは危険ですので、やめましょう。

「必要最小限の食物除去」の2つの考え方

(1)乳・卵・えびアレルギーの場合

除去すべき食物を診断して完全除去を行う

不必要な多品目の除去は行わない

(2)乳アレルギーの場合

アレルゲン食物であっても摂取可能な食品を食べられる範囲で食べる

アレルギーの子にどのように接すればよいでしょうか?

かんど先生周囲も正しい知識を持って

わが子のアレルギー症状を目の当たりにしたお母さんの中には、恐怖心から外に出るのも避けて、孤立してしまう方もいらっしゃいます。また、食物アレルギーに配慮しながらの子育ての大変さを分かってもらえないと感じている方もいらっしゃいます。

園や学校での集団生活において、周囲が人ごとにはしないで、アレルギーについて正しい知識を持つことは、アレルギーを持っている本人や家族にとって、思いのほか支えになるものです。

食物アレルギーが心配なお母さんへ

「うちの子は食物アレルギーかもしれない」と心配されているお母さんには、まず医療機関を受診し正しく診断されることをおすすめします。アレルギー専門医も少しずつ増えていますので、どうぞ信頼して相談し、必要な知識を身につけて、自信をもって子育てしてください。

周囲の人たちと悩みや生活上の工夫を共有するのもおすすめです。

同じような悩みをもった方はたくさんいらっしゃいます。先輩ママさんたちがきっとよいアドバイスをくれるはずです。

コミュニケーションは、子育てをしていく上での大きなサポートになると思います。

院長 漢人 直之さん プロフィール 漢人 直之さん

元気な子どもがもっと元気になるようにと小児科医に。アレルギーに困る人が多いことを実感し、「助けたい」とアレルギーの専門医になる。2児の父親。最近、スイカやメロンのアレルギーを発症。
「もともと花粉症はあったんですけど…アレルギーは不思議です。」

かんど こどものアレルギークリニック

豊明市二村台4丁目14-9
TEL:0562-38-7088
※アレルギー外来は予約制

アレルギーについての情報源のひとつに
  • NPO法人アレルギー支援ネットワーク

漢人先生が理事をされています

【編集を終えて】

みんなで一緒に給食を食べる、ホットケーキを作る、何気ないことが食物アレルギーのある子にとって実際は夢のような話であると知りました。私たちもできることを正しく知り、食物アレルギーのある子もない子も、一緒に過ごすにはどうすればよいかを考えていかなければと思いました。

 このページの先頭にもどる

 このページの先頭にもどる